株式会社きらり観光

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貸切バスの初任運転者研修のお知らせ(2025年9月)

弊社では新たに貸切バスのハンドルを握る運転者を対象とした「初任運転者指導」を、国土交通省の指導に基づき実施いたしました。

お客様に「安全・安心・快適」なバスの旅をご提供するという私たちの使命は、運転者一人ひとりの高い技術と深い知識、そして何よりも「命をお預かりしている」という強い責任感の上に成り立っています。この研修は、プロドライバーとしての第一歩を踏み出す上で、その土台を確固たるものにするための、極めて重要な教育プログラムです。

実車を用いた訓練に入る前段階として、弊社では法令で定められた合計20時間以上の座学講習を妥協なく行います。

この時間には、最新の映像教材を活用した知識の習得はもちろんのこと、現場を知り尽くした運行管理者からの熱心な口頭指導など、

車両のメカニズムから、事故事例の研究、お客様対応の基本まで、バスの運転に関わるあらゆる基礎知識を、時間をかけて丁寧に教え込みます。

机上での深い学びがあってこそ、日々の運行での安全確保へと繋がります。私たちは、教育への投資を惜しまず、最高水準の安全をお客様に提供することをお約束します。

また、座学後の研修では、実際の車両を使用し、様々な状況を想定した実践的な訓練を行いました。その一部を写真とともにご紹介いたします。

プの仕事は、運転席に座るずっと前から始まっています。安全な運行を確実なものにするため、指導員監督のもと、運行前点検(始業前点検)の実技指導を行いました。

1枚目の写真では、点検ハンマーを手に、タイヤのホイール・ナットに緩みがないか、打音で一つひとつ確認しています。高速走行中にタイヤが脱落するような重大事故を未然に防ぐための、地味ながらも欠かすことのできない重要な作業です。また、タイヤの空気圧や摩耗状態、亀裂の有無なども自らの目で厳しくチェックします。

2枚目の写真では、バス後部のエンジンルームを開け、内部の点検を行っています。エンジンオイルや冷却水の量、ファンベルトの張り具合や損傷の有無など、点検項目は多岐にわたります。指導員からは、マニュアル通りの点検だけでなく、長年の経験で培われた五感を使った点検の重要性も伝えられました。車両からの小さなサインも見逃さない観察眼を養うことが、トラブルを未然に防ぎ、お客様を安全にお運びする上で不可欠です。

『あらゆる道に対応する。実走行で磨くプロの運転技術』

点検を終え、いよいよ路上での実技訓練です。貸切バスの運転には、一般乗用車とは比較にならない高度な技術と判断力が求められます。

3枚目の写真は、高速道路での走行訓練の様子です。お客様に不安や不快感を与えないよう、安定した速度を維持し、十分な車間距離を確保することはもちろん、追い越しや合流の際には、バスの全長と死角を常に意識した、周囲への気配りが求められます。モニターやミラーを駆使し、絶えず交通状況の先を読むことで、滑らかで安全な運転が実現します。

『危険が潜む夜道と踏切。基本動作の徹底と危険予測能力の向上』

安全な運行のためには、特に慎重さが求められる場面での対応能力が不可欠です。研修の後半では、危険の多い夜間走行と、一時停止が義務付けられる踏切での訓練を行いました。

4枚目、5枚目の写真は、街灯の少ない夜道を走行している様子です。夜間は視界が悪くなるだけでなく、速度感が掴みにくくなり、歩行者や障害物の発見も遅れがちになります。ヘッドライトを適切に操作しながら、昼間以上に速度を抑え、「何かが出てくるかもしれない」という危険予測意識を常に持って運転することの重要性を、身をもって学びます。

そして6枚目は、踏切を通過する際の訓練です。警報機が鳴っていなくても、踏切手前での一時停止と、窓を開けて自らの目と耳で左右の安全を確認することは、運転者の絶対的な義務です。写真では、運転者が緊張感を持ち、指差し確認をしながら安全確認を行っているのがお分かりいただけると思います。「基本に忠実であること」こそが、事故を防ぐ最大の防御策です。この当たり前の動作を、いかなる時も省略することなく実行する。その意識を体に深く刻み込みました。

『安全への誓いを新たに』

一日がかりの厳しい指導を終えた運転者は、プロドライバーとしての責任の重さを改めて自覚し、その表情は自信と決意に満ちていました。

しかし、これはゴールではなく、あくまでスタートラインです。

きらり観光では、今回のような初任運転者指導はもちろんのこと、全運転者を対象とした定期的な安全教育を今後も継続的に実施し、会社一丸となって安全運行管理体制の強化に努めてまいります。